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広告代理店の新規営業はどうやってやるのか。元営業が手法を公開

「広告代理店の新規営業って、どうやって仕事を取ってくるんですか?」

代理店への転職を考えている方や、代理店に仕事を依頼している方から意外とよく聞かれます。この記事では、大手総合広告代理店で7年間営業として働いた筆者が、新規営業の実態をそのまま公開します。

広告代理店の新規営業の種類

代理店の新規営業は、大きく2つに分かれます。

① インバウンド(問い合わせ対応)

クライアント側から「広告を依頼したい」という問い合わせが来るパターンです。

大手代理店はブランド力があるため、インバウンドの問い合わせが多いです。「電通に頼みたい」「博報堂に相談したい」という形で指名が来ることもあります。

問い合わせ対応は比較的楽ですが、競合他社との比較提案になることも多く、必ずしも受注できるわけではありません。

② アウトバウンド(自分から開拓する)

自分からアプローチして新規クライアントを開拓するパターンです。

中小・独立系の代理店では、アウトバウンドの新規営業が重要な仕事になります。

アウトバウンド新規営業の具体的な手法

手法① 既存クライアントからの紹介

最も成約率が高い新規営業の方法です。

「うちの取引先でも広告に困っているところがあって……」という形で紹介をもらえると、最初から信頼関係がある状態でスタートできます。

既存クライアントと良好な関係を築くことが、紹介を生み出す最大のコツです。

手法② 展示会・イベントへの参加

業界の展示会やマーケティングイベントに参加して、名刺交換からアプローチするパターンです。

「先日の展示会でお名刺をいただいた〇〇社の□□と申します」という形でフォローアップの連絡をします。

展示会には「課題を抱えていて解決策を探している企業」が集まりやすいため、ニーズが顕在化していることが多いです。

手法③ テレアポ・メールアポ

リストを作成して、電話やメールでアポイントを取るパターンです。

「御社のWebサイトを拝見し、デジタル広告でお役に立てることがあると思いご連絡しました」という形でアプローチします。

成約率は低いですが、母数を増やすことで一定の成果が出る方法です。大手より中小・独立系代理店でよく使われます。

手法④ SNS・コンテンツマーケティング

最近増えてきた新規営業の手法です。

LinkedInやX(旧Twitter)で情報発信をして、「この人に相談したい」という状態を作る方法です。

「広告運用のノウハウを発信している専門家」として認知されることで、問い合わせが来るようになります。即効性はありませんが、長期的に効果的な手法です。

新規営業で提案まで進んだ後の流れ

アポイントが取れたら、ヒアリング→提案という流れで進めます。

ヒアリング

初回の面談では、クライアントの課題をヒアリングします。

確認すべき主な項目はこのあたりです。

  • 現在の広告出稿状況
  • 課題・目標(何を達成したいか)
  • 予算規模
  • 競合他社の認識
  • 過去に試した施策と結果

ヒアリングをしっかりすることで、次の提案の精度が上がります。

提案

ヒアリングをもとに提案資料を作成して、プレゼンします。

初回提案では「課題の整理→解決策の提案→期待効果→費用」という流れが基本です。

新規営業がうまい人の特徴

7年間で「この人は新規営業がうまいな」と感じた同僚の共通点をまとめます。

課題を引き出すヒアリング力がある
「どんな広告をやりたいですか?」ではなく「どんな課題を解決したいですか?」という聞き方ができる人は、クライアントの本音を引き出せます。

レスポンスが速い
問い合わせへの返信・提案書の送付・議事録の共有……すべてにおいてレスポンスが速い人は、それだけで信頼されます。

諦めずにフォローする
1回の提案で受注できないことの方が多いです。「先日の提案のその後いかがでしょうか」という丁寧なフォローを続けられる人が、最終的に受注を取ります。

まとめ

広告代理店の新規営業の主な手法をまとめます。

  • 既存クライアントからの紹介(成約率が最も高い)
  • 展示会・イベントでの名刺交換
  • テレアポ・メールアポ
  • SNS・コンテンツマーケティング

新規営業は代理店の成長に欠かせない仕事です。転職を考えている方は、「新規営業の比率がどのくらいか」を面接で確認しておくことをおすすめします。

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