「広告代理店の提案資料って、どんな構成で作るんですか?」
転職を考えている方や、代理店に仕事を依頼している方からよく聞かれます。この記事では、大手総合広告代理店で7年間営業として働いた筆者が、実際に使っていた提案資料の構成をそのまま公開します。
広告代理店の提案資料の基本構成
代理店の提案資料は、大きく以下の流れで構成されることが多いです。
- 現状分析
- 課題の整理
- 提案内容
- 期待される効果
- スケジュール・費用
一見シンプルですが、それぞれのパートに「クライアントを納得させる」ための工夫が必要です。
各パートの詳細
1. 現状分析
まずクライアントの現状を整理します。
- 現在の広告出稿状況
- 競合他社の動向
- 市場トレンド
- 過去の施策の成果(数値)
ここで重要なのは「クライアント自身が気づいていない課題」を見つけることです。「言われたことをやる代理店」ではなく「課題を発見してくれる代理店」として評価されるかどうかが、この部分にかかっています。
競合調査にはSimilarWebやSemrushなどのツールを使い、「競合はこんな広告を打っていますが、御社はまだ対応できていません」という切り口で課題を提示することが多いです。
2. 課題の整理
現状分析をもとに、解決すべき課題を明確にします。
課題は「ビジネス課題」と「広告課題」に分けて整理するとわかりやすいです。
ビジネス課題の例
「新規顧客の獲得が伸び悩んでいる」「競合に市場シェアを奪われている」
広告課題の例
「認知度が低いターゲット層へのリーチが不足している」「CPAが高止まりしている」
課題を明確にすることで、次の「提案内容」の説得力が増します。
3. 提案内容
課題に対する解決策を提案します。
この部分が提案資料の核心です。「なぜこの施策が課題解決につながるのか」を論理的に説明することが求められます。
提案内容には以下の要素を盛り込みます。
- 提案する媒体・施策の概要
- ターゲット設定の考え方
- クリエイティブの方向性
- 配信設定・入札戦略の概要
「競合他社の成功事例」や「業界の平均的なCPA」などのデータを入れると、提案の説得力が増します。
4. 期待される効果
「この提案を実施したらどうなるか」を数値で示します。
- 想定インプレッション数
- 想定クリック数・CTR
- 想定CPA・コンバージョン数
- 投資対効果(ROAS)
ここで注意が必要なのは、過度に楽観的な数値を出さないことです。「絶対にこの数値が出ます」という断言は避け、「過去の類似事例をもとにした想定値です」という形で提示します。
5. スケジュール・費用
最後に、実施スケジュールと費用を明示します。
- 準備期間(クリエイティブ制作・設定)
- 配信期間
- レポーティングのタイミング
- 費用の内訳(広告費・手数料・制作費)
費用については「広告費」と「代理店手数料」を分けて明示するのが誠実な提案です。手数料を曖昧にする代理店は、後々トラブルになることがあります。
良い提案資料と悪い提案資料の違い
7年間で数百本の提案資料を作ってきた経験から、良い提案資料の条件をまとめます。
良い提案資料
- クライアントの課題から逆算して構成されている
- 数値やデータの根拠が明確
- 読み手が「なるほど」と思える流れになっている
- 見た目がシンプルで読みやすい
悪い提案資料
- 自社のサービス紹介から始まる
- 数値の根拠が曖昧
- 専門用語が多くてわかりにくい
- ページ数が多すぎて読む気が失せる
クライアントの担当者は忙しいです。「短時間で要点が伝わる資料」を意識することが大切です。
まとめ
広告代理店の提案資料の基本構成は「現状分析→課題整理→提案内容→期待効果→スケジュール・費用」です。
大切なのは「クライアントの課題から逆算して提案を組み立てること」です。自社のサービスを売り込むのではなく、クライアントの問題を解決する提案をすることが、信頼される代理店への第一歩です。
代理店への転職を考えている方は、こうした提案スキルが求められることを理解した上で準備しておくと、面接でのアピールにもつながります。
転職エージェント選びに迷っている方は、こちらの記事も参考にしてください。
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